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  •  第1回全日本フォークジャンボリー (1969)

開催の記録

1969年8月9日 18:00開幕、10日 9:30閉幕
参加人数 約2498人
入場料800円
出演者 田楽座 , 遠藤賢司 , 岩井宏 , 五つの赤い風船 , 中川五郎 , 上條恒彦 , ジャックス , 高田渡 , 岡林信康 高石友也 (演奏順)

      

解説

・旧国鉄坂下駅からバスで20分、山あいにひっそりとたたずむ椛の湖は1964年に農業用水として作られた人造湖であり。岐阜県下でも知る人は少なかった。 辺りには宿泊施設や売店もないこの辺ぴなところで全国的なフォークソングのお祭りをやろうではないかと企画をしたのは、中津川労音の有志たちである。 山を削り、木を切り、草を刈るという有志たちの数ヶ月に及ぶ懸命の会場作りと町の応援でやっと広場らしきものが出来、ついに1969年8月9日に第1回のフォ ークジャンボリーの開催にこぎつけたのである。
・当日はあいにく朝から雨で、会場付近はどろだらけという最悪なコンディションだったが、午後6時には雨も止み、高石友也の開会宣言でスタートとなった。 最初はアマチュアの出番で35組もの申し込みがあり、次々に演奏していったが、ついに時間がなくなり打ち切る形で午前0時にプロのステージが始まった。 各組の演奏が一通り終わり、この後は出演者全員がステージにあがりっぱなしで歌い、「友よ」のシングアウトで幕を閉じたのは10日午前9時15分のことであった。 宣伝らしい宣伝もせずに交通の便の悪い岐阜の山奥にこれだけの人数を集めたのは当時としては画期的なことだった。

       

エピソード

・ジャックスはこのステージをもって解散が決定しており、午前4時ごろに登場したこの演奏がラストとなった。非常に迫力のある演奏で会場にいた観客からは 解散を惜しむ声が上がったというが、残念ながら録音物の記録には残っていないという。
・偶然ではあるが、同じ8月の15日からアメリカであの「ウッドストック・ミュージック&アート・フェスティバル」が開催されており、動人数は桁外れに違 うものの野外音楽フェスティバルとしてはこのフォークジャンボリーの方がわずかに早かった。

      

音源・映像

・当時はまだプロのステージにおいても大会場に対応できるP.A設備というものはほとんど使用されておらず、まして やこのコンサートはアマチュア主催だったため音響設備にはほとんど手が回らなかったようで運動会で使うようなトラン ペットスピーカータイプの拡声器が使用されたという。(ただ大音量を必要としないフォークソングだったので特に大き な問題にはならなかったようだ。)
・残されている録音物もレコード会社の公式なものではなく、家庭用の簡易なレコーダーで録られているため音質はあまり良くない。(というかはっきり言って悪い)
・ジャックスの音源はオリジナルのテープにはなかったことは判明しているが、未だ未発表の高石友也と上條恒彦の音源が現存しているかは不明。(1975年の中止にな ったLPの予定曲には入っていたのでたぶんあるのだとは思うが、録音状態が良くないのかも知れない・・・・?)

      
        
        1969年アイテム
1969写真